今年度、約4割の教員が新任・転任して附属長野小学校に赴任してきた。そこで、導入されている機器やソフトウェアの使い方を説明したり、ICTを使ってどのような授業ができたりするかを紹介するために、校内全教員を対象にICT講習会を行った。タブレット端末と電子黒板の連携のメリットを実感できるよう、模擬授業形式で体験する形にした。
 1つめは、タブレット学習システム「STUDY NET」を扱った。STUDY NETとは、タブレット(学習端末)と、電子黒板を連携し、双方向な授業で気づき、共有し、創造する力を育てる学習支援システムである。このシステムでは、学習端末の画面に書き込んだ自分の考えを電子黒板に送信でき、クラス全体に提示することができる。4年生算数の一場面で、わり算の性質を活用して、工夫した計算の仕方を考え合った。個々の考えを学習端末に書き込み、送信する。そして電子黒板に送られたそれぞれの考え方を一覧表示した。一覧で提示した意見の中から異なる2つの意見を拡大表示し、それらを学習端末に再送信し、学習者は考えを比較し、意見を書き込んだ。思考と表現を行き来する道具として認識できた。
 2つめは、デジタルペンを扱った。デジタルペンは無線でOpenNOTEがインストールされたノートパソコンと接続される仕組みとなっていて、ペン先には小型のカメラが内蔵されており、そのカメラが読み取った軌跡がコンピュータに送られて記録される。5年生の算数の小単元「人文字に必要な人数を求める」を例に、簡単な場合をもとに関係をとらえて問題解決を図る思考法の問題を考え合った。一筆一筆の表現過程を再現して表示することで、表現過程を共有し合うことができた。

研修会実施の効果
・4月は、特定の教員の使用にとどまっていたが、5月からは、多くの先生のICT活用が増えた。
・従来は個別学習や投影機能の使用が多かったが、協働学習としてICT活用をする場面が増えた。

 

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