10月16日(木),高校生講座「超低温の世界」がオンライン(Zoom)で開催されました。
講義は,信州大学教育学部の神原浩先生にご講義いただきました。
講座では,液体窒素を用いた空気の液体実験や金属の電気抵抗の温度依存性について解説されました。
まずは,液体窒素を使って,空気(気体:空気が入った梱包材)を冷やすと液体になるという実験が行われました。
映像を通しての実験でしたので,丁寧にわかりやすくご説明いただき,受講生に実験の驚きや面白さが伝わったと思います。
続いて,低温が物質の電気的性質にどう影響するかを探りました。
金属(銅線)を冷やすと電気抵抗はどうなるかを実験し,さらに冷やしていくことで超伝導の現象を確認しました。
そして,液体窒素で冷やした超伝導体を磁石のレールの上に乗せると,空気中に浮遊する様子が観察されました。
次に,超伝導体の摩擦がない状態を利用した力学実験を行いました。
B玉 vs 超伝導体で,どちらが速く斜面を転がり落ちるかを競争させました。結果は,超伝導体が速かったです。
最後に,受講生から質疑応答や感想がありました。実験を通して物質の「個性」が,超低温という現象で現れること,そして低温の世界が物理学の理解を深めることを学びました。
神原先生,貴重なご講義と実験,ありがとうございました。